「100を切りたい」「100を切るためにはどうしたらいいの?」と悩んでいるゴルファーは多いのではないでしょうか。
ネットで「100切りの方法・コツ」と検索すると、たくさんの記事が出てきます。
ただ、よく読んでみると、それは安定して100を切る方法なのか、初めて100を切る方法なのか、よく分からない記事が多くあります。
実は、この2つは目指すゴルフが全然違います。同じ「100切り」という言葉でも、必要な技術もコースでの考え方も練習の優先順位も変わってきます。
ここをそろえずに「ボギーペースを目指そう」と言われても、初めて100を切りたい人にはピンとこないのではないでしょうか。
また、100切りを目指すときに、難しく考えすぎてしまう方も少なくありません。パーをたくさん取らないといけない、ナイスショットを増やさないといけない、と思ってしまう方も多いです。
しかし、初めて100を切るために必要なのは、完璧なショットではありません。大きなミスを減らして、100を超えにくい回り方を覚えることのほうが大切です。
そこで今回は、「次のラウンドで初めて100を切りたい」という人に向けて、現実的な考え方と14のコツを分かりやすく説明していきます。
- 「初めての100切り」と「安定した100切り」の違い
- 初100切りの核となる「ダボでOK」のメンタル設定
- ティー・アイアン・ショートゲーム・パターで使える14のコツ
- 次のラウンドで使える現実的な考え方と準備の仕方
初めて100を切るために必要なのは、完璧なショットではなく「ダボでOK、ボギーラッキー」のメンタル設定と、大怪我をしない回り方です。
大きなミスを減らして、ダボで耐え、たまに混ざるボギーで貯金を作る。それを18ホール続けるだけで、99以下は十分に出ます。
「初めて100を切る人」と「安定して100を切る人」は別物
100切りを目指すときに、まず確認したいのが「自分はどちらのタイプか」ということです。
ここがそろっていないと、後の話が全部ズレてしまいます。
この2つは何が違うのか
「初めて100を切りたい」という人は、これからの数回のラウンドの中で、一度でも99以下を出せればOKです。
アベレージは100以上でも構いません。今度のラウンドで一発出せれば達成です。
一方で「これから毎回100を切りたい」という人は、アベレージが90台でなければいけないということです。調子が悪い日でも100を切れる安定感が必要になります。
ここが大きく違います。後者の方が、技術的にも考え方的にもはるかに難しいです。
ボギーが基準のゴルフをして、ときどきパーやダボが混ざる、というレベルが当たり前にできないと、アベレージで100は切れません。
安定して100を切る方法は、初めての100切りには合わない
世の中の100切り記事を読むと、両方を混ぜて書いているものが多くあります。
「ボギーペースを目指そう」「パーオン率を上げよう」「コースマネジメントを徹底しよう」といった助言は、よく見かける内容ではないでしょうか。
しかし、実際にはこれは安定して100を切るための話です。初めて100を切りたい人にとっては、目線が少し高すぎます。
そもそもボギーを毎ホール取れる人は、すでに90台で回れる人です。
「これからボギーを取れるようになりたい」という段階の人にとって、「ボギーを基準にしましょう」という助言は、現実的ではありません。
この記事では、初めて100を切るための、もっと現実的な考え方を取ります。それが次の章でお話しする「ダボでOK」という発想です。
100切りはどのくらい難しいのか?切るまでの期間は?
ここで少しデータを置いておきます。
GDOの調査によると、平均スコアで100を切れているゴルファーは全体の約3割。つまり7割の人がまだ100を切れていないということです。
期間としては独学で平均3〜4年、レッスンを使った人は1〜2年が目安と言われています。
ただ、これはあくまで「平均」の話です。1回でも切れれば、それが「初めての100切り」になります。
次のラウンドで切る可能性は誰にでもあります。まずは難しく考えすぎず、この記事でお伝えするコツを参考にしてみてください。
100切りの最大のコツは「ダボでOK」のメンタル設定
初めて100を切るために、まず変えたいのがスコアの考え方です。
技術より先に、ここが整っていないとうまくいきません。
「ボギーペース」は初100切りには合わない
100切りについて調べると、よく出てくるのが「ボギーペースで回りましょう」という考え方です。
全ホールをボギーで上がれば90、ボギー9ホールとダボ9ホールでちょうど99になる、というロジックです。
数字としてはその通りなのですが、初めて100を切りたい人にとっては、ボギーを基準にすること自体が難しい話です。
ボギーをコンスタントに取れる人は、ティーショット・セカンド・アプローチ・パターのすべてで一定以上の安定感がある人です。
ティーショットでフェアウェイを外し、セカンドで距離が残り、アプローチでミスをして、パターで2回打って…という現実的なゴルフをしているうちは、ボギーは「取れたらラッキー」のスコアになります。
それを基準にすると、ほとんどのホールで「目標未達成」になってしまいます。
気持ち的にも苦しいですし、何より途中で焦って攻めに入ってしまうということが起こります。
基準は「ダボでOK」にすると一気に楽になる
そこでおすすめしたいのが、ダボ(ダブルボギー)を自分の基準にするという考え方です。
全ホールをダボで上がれば108。100切りには8打足りません。
しかし、18ホールのうち半分でパーかボギーが取れれば、それで100は切れる計算になります。
具体的には、ダボ9ホール+ボギー9ホールで99。ダボ12ホール+ボギー4ホール+パー2ホールでも98。ダボ8ホール+ボギー10ホールなら98。
組み合わせはいくらでもあります。
つまり「ダボでOK、ボギーが取れたらラッキー、パーが取れたら超ラッキー」というメンタル設定で回るということです。
これなら、ほとんどのホールが「目標達成」になります。
ダボの基本形は「3オン3パット」か「4オン2パット」
ダボの取り方の基本形は、パー4のホールで言うと「3オン3パット」または「4オン2パット」です。
3打目でグリーンに乗せて、3パットでホールアウト。あるいは4打でグリーン近くまで運んで、寄せて2パット。
これがダボの最もシンプルな形です。
そして、この回り方を続けていく中で、3打目がたまたまナイスショットでピンに寄ることがあります。
そこで2パットで沈まればボギーです。あるいは、4打目のアプローチがうまく寄って1パットで沈むこともあります。これもボギーになります。
このように、ダボベースで回りながら、たまに混ざるボギーが「貯金」になるというのが、初100切りの典型的なパターンです。
欲を出すと崩れる
ここで一つ大切な話があります。それは、ゴルフは欲を出すと失敗するということです。
「このホールはパーで上がりたい」「ベタピンに寄せたい」「ドライバーで飛ばしたい」と思った瞬間に、力みやミスが出ます。
結果としてOBになったり、池に入れたり、3パットしたり、ダボでは済まないスコアを叩いてしまうことが多いです。
これは100切りに限らず、上級者でも同じです。
70台で回るような人は逆に「もっと攻めないと70台は出ない」という話になりますが、100切りや90切りを目指す段階では、欲を出さない方が確実にスコアはまとまります。
「ダボでOK、ボギーラッキー」のメンタル設定は、技術論ではなく気持ちの持ち方です。
ただ、これだけでスコアが3〜5打変わってくることは珍しくありません。
一般的なコースマネジメントは抽象的すぎる
ちなみに、100切りの記事を読むと「グリーンから逆算して攻める」「ピンを狙わずセンターを狙う」「ショートサイドを避ける」といったコースマネジメントの話がよく出てきます。
これらは、安定して100を切れる人や、90切りを目指す人にとっては有効な考え方です。
しかし、初めて100を切りたい人にとっては、正直なところ抽象的すぎます。
そもそも、グリーンから逆算するためには、自分の番手ごとの飛距離が安定していないといけません。センターを狙うには、ある程度方向性も必要です。
これらが揃っていないうちに「逆算」と言われても、現実的に実行できるものではありません。
初めて100を切るために必要なのは、こうした緻密な戦略ではなく、もっとシンプルな話です。
大怪我をしない場所に運び、ダボで耐え、たまに混ざるボギーで貯金を作る。 これだけです。
次の章から、その「大怪我をしない回り方」を支える具体的な14のコツをお伝えしていきます。
初めて100切りするための14のコツ
ここからは、初めて100を切るために本当に必要な、現場で使える14のコツをお伝えしていきます。
考え方の話を土台にしつつ、ティーショット・アイアン・ショートゲーム・パター・メンタルの順番で、ラウンドの流れに沿って整理しました。
すべてを完璧にやろうとする必要はありません。自分に合いそうなものから取り入れてみてください。
ティーショットのコツ
ティーショットは、その後のホールの組み立てに大きく影響します。
ここで大怪我をすると、ダボでも収まらなくなることが多いです。
コツ① 大怪我なくいけるならドライバーOK・「封印論」は極端
100切りのアドバイスでよく出てくるのが「ドライバーは封印してアイアンで打ちましょう」という話です。
確かにドライバーは曲がりやすく、OBのリスクは高いクラブです。
しかし、ドライバーで大怪我なく打てる人にとっては、わざわざ封印する必要はありません。
アイアンで打つと、距離が残りすぎてセカンドが大変になり、結局ボギーやダボが取りづらくなることが多いです。
「ドライバーで毎回OB」という方は別ですが、たまにOBが出る程度であれば、ドライバーは使ってOKです。
判断基準は「大怪我があるかどうか」だけです。
コツ② スプーンorクリークがおすすめ
ドライバーでミスが多い方や、もう少し簡単にティーショットを打ちたい方には、スプーン(3W)やクリーク(5W)がおすすめです。
理由はいくつかあります。
まず、フェアウェイウッドはもともと地面から打つクラブなので、ティーアップして打つと格段に簡単になります。
ティーアップしているのにミスしても、トップ程度で済むことが多く、大怪我になりにくいクラブです。
さらに、ティーショットでスプーンやクリークを使うと、そのクラブを打つ回数が自然に増えます。
回数が増えれば慣れていきますし、慣れると2打目以降のフェアウェイウッドも打ちやすくなります。1本で複数の場面が楽になる、という連鎖が起きてくれます。
ドライバーとアイアンは構えもスイングも別物のクラブですが、フェアウェイウッドはアイアンに近い構え方で打てます。
スイングを統一しやすいという意味でも、初めて100を切る段階では大きなメリットがあります。
コツ③ 飛ばない人ほどウッドが武器になる
ゴルフをしばらくやっていると気づくのが、飛ばないけれど上手い人は、ウッドが上手いということです。
ドライバーで飛距離が出ない方が、無理にドライバーを振り回しても、距離も方向も安定しません。
それよりも、スプーンやクリークでフェアウェイをキープして、セカンドもウッドで前に運ぶほうが、結果的にスコアはまとまります。
「飛ばないからウッドはやめよう」ではなく、「飛ばないからこそウッドを武器にする」という発想に切り替えてみてください。
ドライバーを練習するより、スプーンやクリークを練習するほうが、初めての100切りにはずっと近道です。
コツ④ 男性200Y・女性150Y目安「曲がってもOBじゃなければOK」
ティーショットで目指したい飛距離の目安は、男性で200ヤード、女性で150ヤードくらいです。
これは「真っすぐ飛ばして」の話ではありません。曲がってもOBにならなければOK、という前提での目標です。
少し右に行こうが左に行こうが、フェアウェイの隣のラフに止まっていれば問題ありません。
逆に「真っすぐ200ヤード」を狙おうとすると、力みが入って大ミスにつながります。
「曲がりはOK、OBだけは避ける」という意識のほうが、結果的にスコアはまとまります。
「飛ばないと100切りできない」と思っている方も多いですが、これは少し違います。
男性200Y・女性150Yの飛距離があれば、ボギーオン・ダボオンは十分に狙えます。距離より、OBを出さないことのほうが何倍も重要です。
アイアン・前に進めるショットのコツ
アイアンは100切りを目指す段階では、そこまで高い精度を求める必要はありません。
とにかく前に進めることが一番大切です。
コツ⑤ 140Yのクラブで130Yを狙う打ち方が最強
アイアンの打ち方で、初めて100を切る方に一番おすすめなのが、1番手大きいクラブを軽く振って、ピッタリの距離を狙わないという打ち方です。
たとえば、残り130ヤードの場面。
多くの方は「9番アイアンが130ヤードのクラブだから9番で」と考えます。
しかし、9番でフルショットすると、ナイスショットなら130ヤード、ミスすると80〜100ヤードしか飛ばないということが起こりやすいです。
そこでおすすめなのが、8番アイアン(140ヤードのクラブ)を軽く振って110〜130ヤードを狙う打ち方です。
ナイスショットなら130ヤード前後、ミスしても110ヤードくらいは飛びます。ミスしてもグリーン手前まで届くので、結果的にダボやボギーで収まりやすくなります。
特にショートホールでこの打ち方は効果的です。
130ヤードのショートホールで9番ピッタリで打つと、ミスしたら手前のバンカーや池に届かない、ということが起こります。
8番で軽く打って、グリーンに届くか手前に止まる、くらいの幅で打つほうが、結果としてグリーンに乗る確率は高くなります。
この打ち方の最大のメリットは、自然とフルショットではなくなることです。
フルショットしていると気づかないオーバースイングや力みが、軽く振ろうとするだけで自然に消えていきます。チョロやダフリといった大ミスが減るのもこのためです。
それともう一つ、初心者の方にあるあるなのですが、1番手大きいクラブで軽く振ろうとすると、ミート率が良くなって意外とフルショットと同じぐらい飛んでいくということが起こります。
「軽く振ったのに、いつものフルショットより飛んだ」という感覚になることが多く、これも大きなメリットです。
練習場では「こう打とう」と意識するより、1番手大きいクラブで10〜20ヤード短い距離を狙うという距離指定で繰り返し打ってみてください。
テイクバックは小さめ、フィニッシュは普通、というイメージで十分です。
それを繰り返しているうちに、自分に合ったハーフショットの形が自然に見つかってきます。
コツ⑥ 林に入っても同じ打ち方で前進できれば十分
ティーショットやセカンドで林に入れてしまうことは、初めて100を切る段階では避けられません。
問題は、そこからどう抜け出すかです。
林に入ると、初心者の方は「とりあえず横に出す」という選択をすることが多いと思います。
確かに大怪我は避けられますが、横に出すだけだと、結局3打目に長い距離が残ってしまい、ボギーオンが難しくなります。
そこで役に立つのが、コツ⑤で覚えたハーフショットです。
前にある程度の隙間があれば、グリーン方向に70ヤードくらい打つことができます。
そうすると、3打目の残り距離が短くなり、ボギーオンが狙える場面が増えます。
「とりあえず出す」が「前に進める」に変わるだけで、スコアの作り方は大きく変わってきます。
「とりあえず出す」という同じ打ち方が、ティーショットのミス時、セカンドの林からの脱出、ライの悪い場所、すべてに使えます。
1つの打ち方を覚えるだけで、コース上の困った場面の多くが対応できるということです。
ショートゲームのコツ
ショートゲームは、初めて100を切るために最も大切なエリアです。
100切りを阻んでいるのは、ほとんどの場合、ティーショットやアイアンではなく、グリーン周りのミスです。
コツ⑦ 中途半端な距離のアプローチも9番アイアンで打つ
40ヤード、50ヤード、60ヤードといった、フルショットではない中途半端な距離のアプローチ。
多くの方は、ここでサンドウェッジやアプローチウェッジを持つと思います。
しかし、初めて100を切る方におすすめしたいのは、9番アイアンなどで打つ方法です。
理由はいくつかあります。
まず、9番アイアンのほうがダフリなどのミスがかなり少なくなります。
ウェッジで上げて打とうとすると、スイングのちょっとしたズレがそのままミスに直結しますが、9番アイアンならフェース面が立っているので、多少ズレても致命的なミスになりにくいです。
それと、9番アイアンはウェッジよりも飛ぶので、小さいスイングで飛ばすことができます。
50ヤードを打つのに、9番ならコンパクトなスイングで十分。大きく振らない分、ミスの幅も小さくなります。
「9番アイアンでは距離が合わせづらいのでは?」と思われるかもしれません。
確かに最初は感覚がつかみにくいです。しかし、慣れてくると意外と40ヤード、50ヤード、60ヤードと打ち分けることができてきます。
また、思ったよりもキャリーが出るので、グリーン手前に落とすつもりが乗ってしまった、ということもよくあります。
まずは練習場で、9番で短い距離を打つ感覚を試してみてください。
コツ⑧ グリーン周りは「転がし」と「パター」で寄せる
グリーンエッジから数ヤード〜十数ヤードの短いアプローチも、考え方は同じで転がしを基本にしてください。
100切りができない方がやってしまう最大級のミスが、グリーン周りのアプローチでのトップです。
サンドウェッジでフワッと上げようとして、ボールの上を叩いてしまい、グリーンを大きくオーバー。あるいは反対側のラフやバンカーに突っ込む。
これだけで2〜3打のロスになります。
これを防ぐには、ピッチングウェッジか9番アイアンで、パターのように転がすのが一番シンプルです。
クラブを短く持って、ボール位置は中央よりやや右、ハンドファーストに構えて、肩でストロークするイメージで打ちます。
これは、ウェッジをパターのように使う(コンパクトに転がす)のと逆の発想です。
「パターをウェッジのように」というイメージで打つと、面白いようにピンに寄っていきます。一度試してみてください。
「ピンに寄せたい」という気持ちは一旦置いて、まずはグリーンに乗ることを最優先にしてください。
寄せワンを狙わなくても、2パットで沈めばダボでは済みません。
コツ⑨ バンカーは「アプローチと同じと思って打つ」
バンカーが苦手な方は多いと思います。
100切りを目指す段階では、「ピンに寄せる」「砂イチを取る」といった意識は完全に捨てて、まず1打で出すことだけを考えてください。
そのために一番シンプルなのが、バンカーをアプローチと同じだと思って打つことです。
バンカーショット特有の打ち方を意識しすぎると、フェースを開きすぎたり、砂を強く叩こうとして、かえってスイング軌道が不安定になります。
ダフろうとしているうちはバンカーは出ません。
普段のアプローチと同じスイングで、ボールの少し手前に普通に当てる、という感覚で打つほうが、結果的にきれいに出ることが多いです。
「砂を爆発させて出す」のではなく、「いつものアプローチがたまたまバンカーから打っている」くらいの意識で十分です。
ピンに寄らなくても問題ありません。1打でグリーン周りに出れば、そこから2〜3打でホールアウトできます。
バンカーからのスコアは、頑張ってダブルボギー、悪くてトリプルボギーで止められれば十分です。
コツ⑩ ラウンド当日はアプローチ・バンカー練習場に必ず早く着く
ここまでショートゲームのコツをお伝えしてきましたが、これらを本番で実行するために、ラウンド当日に必ずやってほしいことがあります。
それが、ゴルフ場のアプローチ・バンカー練習場に早めに着いて、必ず触っておくということです。
100切りを目指す方の多くは、当日の朝、打ちっぱなしの練習場で球を打って終わり、というパターンが多いと思います。
しかし、スコアに直結するのは、フルショットの精度ではなくショートゲームの感覚です。
アプローチ練習場では、グリーンに向けて転がしのアプローチを10球ほど打ってください。
バンカー練習場があれば、1〜2発出す練習をしてください。
パター練習場では、1〜2メートルのショートパットを中心に、距離感を確認してください。
これだけで、本番でのアプローチ・バンカー・パターのミスがかなり減ります。
普段の練習場で打つ100球より、当日朝のアプローチ練習10球のほうが、スコアへの効果は大きいくらいです。
ラウンドのスタート時間ギリギリに着くのではなく、最低でも30分前には着いて、ショートゲームを触る時間を確保してください。
これは初めて100を切るための、最も簡単で確実な準備です。
パターのコツ
パターはスコアの約半分を占めると言われるくらい、100切りには欠かせないクラブです。
ショートゲームと並んで、スコアに直結するエリアです。
コツ⑪ ショートパットは「ドラム缶イメージ」で2m前後の3パットを撲滅
100切りができない方がやってしまうもう一つの最大級のミスが、2メートル前後からの3パットです。
「これさえなければ100切れたのに」という場面は、本当に多くあります。
2メートルのパットを「絶対に入れる」という意識で打つと、力みが入ってショートしたり、強すぎてカップを大きくオーバーしたりします。
入れに行くこと自体が、3パットの原因になっているということです。
そこでおすすめしたいのが、ドラム缶のイメージです。
カップが普通の大きさではなく、直径50センチくらいの大きなドラム缶だと思って打ってください。
ドラム缶の中に、奥の壁に当たらないようにコロンと入れる、というイメージです。
これなら、2メートルでも3メートルでも、1メートル以内に寄せれば「OK」がもらえる感覚になります。
多少ショートしてもOK、多少オーバーしてもOK、左右に外れてもドラム缶の中ならOK。
これだけで力みが消えて、結果的にカップに近づけられる確率が上がります。
「カップに入れる」と思うから3パットになる。「ドラム缶に止める」と思えば、結果的に1パットで入ることも増える。
逆説的ですが、これが2メートルの3パットを減らす一番シンプルな方法です。
コツ⑫ ロングパットは振り幅で距離を作る
10メートル以上のロングパットは、初めて100を切る方にとって距離感が一番難しい場面です。
ここでショートやオーバーをすると、3パット・4パットにつながります。
ロングパットで大切なのは、振り幅で距離を作るという考え方です。
感覚で打とうとすると、その日の調子に左右されて安定しません。自分の中に「この振り幅なら何メートル」という基準を作っておくことで、距離感が安定します。
具体的なやり方としては、足のつま先の間隔を目安にするのが分かりやすいです。
たとえば、左右の足を閉じた状態(つま先からつま先までの振り幅)で3メートル、靴1足分開いてつま先からつま先で5メートル、靴2足分で10メートル、といった具合に決めておきます。
練習場のグリーンで、自分のいつもの振り幅がどれくらい転がるかを測っておくと、本番で迷わなくなります。
このように振り幅の基準があると、ロングパットも寄せやすくなります。
たとえば、普通にスタンス幅を広げて、つま先からつま先で打ったときの距離が10メートルだとします。そうすると、本番のラウンドで:
- 13メートルのとき それよりも少し強く打つ
- 7メートルのとき それよりも少し弱く打つ
という調整ができます。基準が一つあるだけで、距離感に大きなズレが出なくなります。
また、実際の距離はグリーンの速さによって日によって変わります。
ラウンド当日の朝の練習グリーンで、いつもの振り幅で打って何メートル転がるかを必ず確認しておくといいですね。
普段は10メートルの振り幅でも、当日のグリーンが速ければ12メートル、遅ければ8メートルになります。
これを把握しているだけで、本番の1打目のロングパットから大きなミスが減ります。
「距離感は感覚」と思われがちですが、実は基準の振り幅を1つ持っているかどうかで、ロングパットの安定感はまったく変わってきます。
メンタル・クラブのコツ
最後に、技術ではなく気持ちの持ち方とクラブ選びのコツをお伝えします。
これは技術論よりもむしろ、初めて100を切るためには大きな影響があります。
コツ⑬ 「ダボでOK・ボギーラッキー」のメンタル設定が100切りの核
冒頭でも詳しくお話ししましたが、改めて強調しておきたいのが、「ダボでOK、ボギーラッキー」のメンタル設定です。
ラウンド中、毎ホールこのメンタル設定で打つだけで、スコアは確実に変わります。
1番ホールのティーグラウンドに立ったときから、「今日はダボでいいや、ボギー取れたら最高」と思って打ち始めてください。
特に大切なのは、ラウンドの後半です。
スコアカードを見て「あれ、今日いけるかも」と思った瞬間、人は欲を出します。
「あと1ホール、パーで上がりたい」「ボギーで耐えたい」と思った瞬間に、ミスが出ます。
70台で回るような上級者は逆に「攻めないと70台は出ない」という話になりますが、100切りや90切りを目指す段階では、欲を出さない方が確実にスコアはまとまります。
「ダボでOK」のメンタル設定は、技術ではなく心の持ち方です。練習量も道具もまったく関係ありません。
次のラウンドで、最初のホールから最後のホールまで、これを徹底するだけで、初めての100切りはぐっと近づきます。
コツ⑭ 自信の持てるクラブが1本あるとラウンドが激変する
最後にもう一つ、道具の話を加えておきます。
それは、自信の持てるクラブを1本持っておくと、ラウンドが大きく変わるということです。
ウッドでもアイアンでも構いません。
「本当に嫌な場面ではこのクラブを使えばいい」と思える1本があるだけで、コース上の心理的な負担はかなり減ります。
ティーショットでドライバーを持つのが怖いとき、林から脱出するとき、ライが悪いセカンドショット、グリーンに乗せたいショートホール。
コースには「ここはミスしたくない」という場面が必ず出てきます。
そういうときに、迷わず持てる1本があるかどうかで、ラウンドの組み立ては大きく変わります。
おすすめは、スプーン(3W)やクリーク(5W)です。
コツ②でお伝えしたように、フェアウェイウッドはティーアップでも地面からでも使えるクラブなので、1本で複数の場面が楽になります。
ただ、自分に合うのがアイアンならアイアンでも構いません。「これなら大丈夫」と本気で思える1本を見つけることが大切です。
もし、これからクラブを1本買い足すことを考えているなら、新しいドライバーやアイアンセット全部の買い替えよりも、自分に合った信頼できる1本を探すのが、初めての100切りには一番効果的です。
試打をしてみて、「これなら確実に当たる」「振りやすい」と思える1本を、ぜひ見つけてみてください。
100切りに関するよくある質問
はい、できます。むしろドライバーで大怪我が出るタイプの方は、スプーンやクリークでティーショットを打つほうが100切りには近道です。フェアウェイウッドはティーアップして打てるので、地面から打つよりも簡単です。ミスしてもトップ程度で済むことが多く、大怪我になりにくいクラブでもあります。男性で200ヤード前後、女性で150ヤード前後の飛距離があれば、100切りには十分です。ドライバーで安定して打てる方は、無理に封印する必要はありません。判断基準は「大怪我があるかどうか」だけです。
十分に可能です。むしろ、初めての100切りはパーオンを前提にしません。ダボの基本形は「3オン3パット」または「4オン2パット」です。パー4のホールで言えば、3打目や4打目でグリーンに乗せて、そこから2〜3パットで沈める。これがダボの最もシンプルな形です。パーオンを狙うのは、安定して100を切れるようになってから、90切りを目指す段階の話です。初めての100切りでは、グリーンに3打・4打で乗せられれば十分と考えてください。
できます。バンカーで意識すべきは「ピンに寄せる」ではなく、「1打で出すこと」だけです。コツ⑨でお伝えしたように、バンカーをアプローチと同じだと思って打つのが、一番シンプルで失敗しにくい方法です。砂を爆発させようとしたり、フェースを開きすぎたりすると、かえってミスが増えます。バンカーから1打で出れば、そこから2〜3打でホールアウトできます。バンカーに入ったホールはダボ・トリプルボギーで止められれば十分、と割り切ってください。それでも100切りは可能です。
可能です。100切りに必要なのは、練習場での球数ではなく、コースで使える「現実的な打ち方」を1つ覚えることです。特に大切なのは、コツ⑤でお伝えした「1番手大きいクラブを軽く振って、ピッタリの距離を狙わない」打ち方です。これを練習場で繰り返し試すだけで、コース上のミスはかなり減ります。そして、ラウンド当日のアプローチ・バンカー練習場での10〜15分の練習(コツ⑩)。これだけで、普段の練習場100球分よりも、スコアへの効果は大きいです。「行ける時に効率よく」で十分です。
最低限あれば心強いのが、自信を持って振れるフェアウェイウッド(スプーンorクリーク)です。コツ⑭でお伝えした「自信の持てるクラブ1本」がここに該当します。ティーショットでも、長い距離が残ったセカンドでも、ライが悪い場面でも使える1本があると、ラウンド全体の組み立てが大きく楽になります。逆に、初めて100を切る段階ではロングアイアン(3番・4番)は無理に使う必要はありません。難しいクラブを抜いて、ユーティリティやフェアウェイウッドに置き換えたほうが、ミスは減ります。
初めての100切りが達成できたら、次の目標は「アベレージで100を切る」ことになります。これは、安定して90台で回れるようにする、という段階です。ここからは、本記事でお話ししてきた「ダボでOK」のメンタル設定だけでは足りなくなります。ボギーペースを基準にする考え方や、コースマネジメントの精度を上げること、パーオン率を上げる技術が必要になってきます。90切りを目指す段階の話は、別の記事で詳しく解説する予定です。まずは1回目の100切りを達成することに集中してください。1回切れれば、その経験が次の達成の自信になります。
まとめ|まずは「ダボで回れる形」を作るところから
ここまで、初めて100を切るための考え方と14のコツをお伝えしてきました。
最後に、ポイントを整理しておきます。
100切りの最大のコツは「ダボでOK」のメンタル設定
何より大切なのは、「ダボでOK、ボギーラッキー、パー超ラッキー」のメンタル設定で回ることです。
技術論ではなく、気持ちの持ち方ひとつで、スコアは3〜5打変わってきます。
「ボギーペース」を基準にしないこと。これが初めての100切りには一番効きます。
コース上で意識する3つの大原則
技術的には、以下の3つを意識してください。
- ティーショット 大怪我なくフェアウェイ周辺へ。スプーンorクリークがおすすめ
- アイアン 1番手大きいクラブを軽く振って、ピッタリの距離を狙わない
- ショートゲーム アプローチもパターも転がし基本。ウェッジで上げない
特にショートゲームは、初めての100切りに直結する一番大切なエリアです。
コツ⑦〜⑩を意識するだけでも、スコアはぐっと縮まります。
ラウンド当日にやってほしいこと
最後に、次のラウンドで必ずやってほしいことが3つあります。
- 30分以上前にゴルフ場に着く (コツ⑩)
- アプローチ・バンカー練習場で10〜15分触る (コツ⑩)
- 練習グリーンで自分の振り幅と当日のグリーンスピードを確認する (コツ⑫)
これだけで、本番でのショートゲーム・パターのミスがかなり減ります。
1回切れれば、それが「初めての100切り」
- 「ダボでOK、ボギーラッキー」のメンタル設定が100切りの核
- ティーショットは大怪我なくフェアウェイ周辺へ(スプーンorクリーク推奨)
- アイアンは1番手大きいクラブを軽く振ってピッタリを狙わない
- ショートゲームは転がし基本、ウェッジで上げない
- 2mのショートパットは「ドラム缶イメージ」で力みを消す
- ロングパットは振り幅で距離を作る
- ラウンド当日は30分前到着でショートゲームを触る
100切りは、ゴルフを続けていく上での大きな節目です。完璧なショットも、たくさんのパーも必要ありません。大怪我をしない回り方を覚えて、ダボで耐え、たまに混ざるボギーで貯金を作る。それを18ホール続けるだけで、99以下は十分に出ます。
「7割の人がまだ100を切れていない」というデータがありますが、見方を変えれば、正しい考え方とちょっとしたコツを知っているだけで、上位3割に入れるということです。次のラウンドで、ぜひこの記事のコツを試してみてください。1回切れれば、それが「初めての100切り」です。
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💡 パターで打てる場合はパターを選ぶ
そしてもう一つ、グリーン周りで使えるなら、思い切ってパターを選ぶという方法もあります。グリーン手前に少しラフや芝があっても、パターで打てる状況は意外と多いです。
ただ、ラフや芝の上をパターで打つときには、ちょっとしたコツがあります。普段のパターのように転がそうとすると、芝に食われて全然届かないということが起こります。
そこでおすすめなのが、パターをウェッジのように使うという発想です。普段のパターより少し強めに、芝を切り裂くようなイメージで打つと、芝の抵抗を超えて、思ったよりきれいに転がっていきます。