シャンクの直し方 原因の見分け方とラウンド中の応急処置

またシャンクが出た。

打った瞬間の嫌な感触、低いまま右へ消えていくボール。あれが1回出ると、その日のゴルフが一気に重くなりますよね。

シャンクの直し方を調べると、原因はいくらでも出てきます。ただ、いま知りたいのはそこではなくて、「今なおしたい」コースにいるなら「残り10ホールをどう乗り切るか」だと思います。

そこで、この記事では、シャンクが起きている場所を最初にはっきりさせてから、自分の原因の見分け方、ラウンド中の応急処置、練習場での直し方まで、順番に説明していきます。

目次

シャンクはなぜ根元に当たる?

シャンクは、ボールがクラブの根元に当たっただけのミスです。原因は4つに絞れるので、自分がどれかさえ分かれば、直すのは1つだけで済みます。

ただ、その前に決めておきたいことがあります。あなたがいま欲しいのは、この18ホールを乗り切る方法でしょうか。それとも、次のラウンドまでに直してしまう方法でしょうか。この2つは、やることがまったく違います。

シャンクはクラブの根元に当たるミス

シャンクは、ボールがフェースではなく、ヘッドとシャフトのつなぎ目に当たったときに出ます。この部分は、フェースのような平らな面ではありません。丸くふくらんで、内側を向いています。

だから、当たるととんでもない方向へ飛び出します。低い弾道で右へ出て、飛距離はほとんど出ません。右のラフを越えて、林やOBまで行ってしまうこともあります。

やっかいなのは、一度出ると続くところです。「シャンク病」という言葉があるくらいで、次のショットでも出るのではないかと思いながら打つことになります。この気持ちが、また次のシャンクを呼びます。

ここは先に言っておきたいのですが、シャンクは、始めたばかりの人だけに出るミスではありません。中級者以上でも出ますし、一定のレベルに達したら出なくなる、という種類のものでもないということです。

いま止めたいのか、根本から直したいのか

この記事を読んでいる方は、たぶん2つに分かれます。

1つは、いまラウンドの途中にいる方です。3番ホールでシャンクが出て、まだ15ホール残っている状態です。この場合、スイングを直している時間はありません。できるのは、構えの調整と、気持ちの整理までです。

もう1つは、この前のラウンドで出てしまって、次までに何とかしたい方です。こちらは練習場でクラブの通り道を作り直せます。時間はかかりますが、そのぶん戻ってきにくくなります。

前者の方は、原因の話を飛ばして「ラウンド中にシャンクを止めるには?」の章から読んでも大丈夫です。後者の方は、このまま順番に読み進めてください。原因が分からないまま練習に入ると、効かないドリルに時間を使うことになります。

原因は4つに絞れる

シャンクの原因はいくつも挙げられていますが、突き詰めると次の4つに集まります。

インパクトで手元が前に出ること。体が突っ込むこと。フェースが開いたまま下りてくること。そして、構えたときのボールとの距離が合っていないこと。

4つと聞いた時点で、覚えられる気がしないと感じた方もいると思います。ただ、全部を覚える必要はありません。次の章を読みながら、心当たりのあるものに1つだけ印をつけていく。それだけで足ります。

シャンクが出る原因は?

原因を1つずつ見ていきます。読みながら、自分に当てはまりそうなものを探してみてください。

インパクトで手元が前に出る

一番多いのがこれです。インパクトで、手元がアドレスのときよりもボール側へ出てしまいます。手元が前に出れば、ヘッドも同じだけ前に出ます。すると、フェースの真ん中に用意していた場所より、根元のほうがボールに近くなります。

なぜ手元が出るのかというと、当てにいっているからです。ボールにきちんと当てたい、という気持ちが強いほど、手はボールへ近づいていきます。

もう1つ、体の回転と腕がバラバラに動いているときも出ます。腕の力で振ると、体の回転よりヘッドが遅れます。遅れたぶんを取り戻そうとして、グリップが体から離れていきます。

逆に、内側からクラブを下ろそうとしすぎたときにも出ます。右脇を締めすぎるとクラブが寝て入り、グリップエンドが先に行って、手元が浮きます。浮いた手元は、やはりボールへ近づきます。

ダウンスイングで体が突っ込む

ダウンスイングで、右腰や右肩がボール側へ出てくる形です。上半身が前に出れば、当然クラブも前に出ます。

右ひざが早く前に出るパターンもあります。ひざが出ると、腕が下りてくる通り道がなくなります。行き場をなくしたクラブは外側を回って下りてくるので、ヘッドが前にずれます。

これも引き金は同じで、「当てたい」という気持ちです。ボールに向かって体ごと近づいていく、と言い換えてもいいかもしれません。

フェースが開いたまま下りてくる

フェースが開くと、なぜ根元に当たるのか。ここは実際にクラブを持って確かめたほうが早いです。

アイアンを構えて、フェースを右に開いてみてください。フェースの面が右を向くと、ヘッドとシャフトのつなぎ目の部分が、フェースより前に出てくるのが見えるはずです。この状態でボールに向かっていけば、先にぶつかるのは根元のほうです。

開いたまま下りてくると、むしろフェースの真ん中に当てるほうが難しくなります。ウェッジでボールを上げようとしてフェースを開いたときや、右肩が突っ込んだときに、この形になります。

構えでボールとの距離が合っていない

動きではなく、構えが原因のこともあります。しかもこれが一番直しやすい部分です。

ボールとの距離が近すぎれば、そのまま根元に当たります。ここまでは分かりやすい話です。

問題は、遠すぎるときも出ることです。「離れているのに根元に当たるのはおかしいのでは?」と思われるかもしれません。しかし、遠くに構えると、ボールまで届かせようとして腕が体から離れていきます。離れた腕は手元を前に出すので、結局は同じ形になります。

かかと体重も同じです。かかとに体重が乗ったまま構えると、ヘッドをボールまで届かせようとして、ダウンスイングで自然とつま先側へ重心が移ります。体が前に出れば、ヘッドも前に出ます。シャンクが怖くてかかとに乗せたのに、それがシャンクを呼ぶ、ということが起こります。

軌道が極端に外から・内から入る

軌道の話は、シャンクの原因としては最初に出てくることが多い項目です。ここでは最後に置きました。軌道は入口ではなく出口だと考えたほうが、直す場所を間違えずに済むからです。

外から極端に下りてくると、フェースより根元が先にボールへ向かいます。この軌道はスライスが出やすい軌道でもあるので、スライスに悩んでいる方はシャンクも出やすいということになります。

そして、それを直そうとして内から入れすぎると、今度は遠心力でクラブが先端方向へ引っ張られます。ヘッドの通り道が前へずれて、また根元に当たります。

外からでも内からでも出るのなら、どちらへ直せばいいのか分からなくなりますよね。ただ、どちらの場合も、起きていることは「ヘッドが前にずれた」だけです。直す対象は軌道そのものではなく、手元の通り道になります。

自分のシャンクの原因はどう見分ける?

原因が4つあると言われても、自分がどれなのかは分かりません。ここが一番知りたいところだと思います。

見分ける材料は、出た球、当たった場所、出やすい番手、そして構え。この4つです。全部を見る必要はなく、上から順に当てはめていけば絞れます。

出た球の方向と高さで見分ける

まず、本当にシャンクなのかを確かめます。

シャンクの球は、打った直後から低く右へ出て、飛距離がほとんど出ません。曲がって右へ行くのではなく、最初から右へ出ます。

右へ飛んだけれど、それなりに飛距離が出ているなら、それはシャンクではない可能性が高いです。インパクト直後からまっすぐ右へ飛ぶのはプッシュアウトで、出球の方向にかかわらず途中から右へ曲がっていくのがスライスになります。この2つは打点の問題ではないので、直す場所も変わってきます。

飛距離が出ずに右へ出たとき。そのときだけシャンクを疑えば十分です。

根元に当たったか、先に当たったか

同じ「右へ飛ぶ」でも、根元に当たった場合と、クラブの先に当たった場合があります。球の出方が違うので、そこで見分けられます。

当たった場所 球の出方 出やすい人
根元(ヒール側) 右へ急な角度で飛び出す 手元が前に出る/体が突っ込む
先(トゥ側) 右へ真っすぐ、またはフェード気味 内から入りすぎる/根元を避けている

先に当たるほうは、内側からクラブが入りすぎている方に出やすくなります。根元に当たるのが怖くて、無意識に先寄りで当てにいったときにも出ます。

どちらも打点がずれているという点では同じ仲間です。ずれた方向が逆なので、対処だけが変わってきます。

出やすい番手で見分ける

次に、どの番手で出るかを思い出してみてください。

ウェッジやアプローチでばかり出るなら、フェースの開きを疑います。短い番手はボールを上げるためにフェースを開いて使う場面が多く、開いたぶんだけ根元が前に出るからです。

番手を問わず出るなら、構えか、手元の動きのほうが濃厚です。この場合はスイング全体の問題なので、練習場での直し方が効いてきます。

構えを1つずつ確認する

最後に構えです。動きを疑う前に、こちらを先に潰しておくと早く終わります。

見るのは2つだけです。ボールとの距離が、いつもと同じかどうか。そして、かかとに体重が乗っていないかどうか。

「いつもと同じ」が分からない、という方も多いです。そこで、普段の練習で自分のベストの距離を1度決めておいてください。腕を自然に垂らして握れる位置がどこか、そのとき体とグリップがどれくらい離れているか。1度決めておけば、コースで狂ったときに戻る場所ができます。

ラウンド中にシャンクを止めるには?

ここからは、いまコースにいる方向けです。スイングは変えません。今日は、これ以上叩かないことだけを考えます。

立つ距離を測り直す

最初にやるのはこれです。ただ、方向を間違えると逆効果になるので、ここだけは丁寧に説明させてください。

シャンクが出ると、多くの方はボールから少し離れて構え直すと思います。根元に当たったのだから、離れれば当たらなくなるはずだ、という理屈です。

構えが近すぎたことが原因なら、これで止まります。ですから、この対処が間違っているわけではありません。

ただ、手元が前に出るタイプの方がこれをやると、悪化します。離れれば離れるほど、ボールに届かせようとして手元が前に出るからです。自分で自分の原因を強くしてしまいます。

このタイプの方は、逆です。ボールに少し近づいて、手元が体から離れなくても打てる位置に立ち直してみてください。

クラブの先で打つつもりで振る

近づいて構えたら、次はクラブの先でボールを打つつもりで振ります。

「先で打ったら、今度は先に当たってミスになるのでは?」と思われるかもしれません。確かに、そのとおりに先に当たれば飛距離は落ちます。しかし、実際には根元に当たっている人が先を意識すると、ちょうど真ん中あたりで当たります。いま起きているズレを、意識で打ち消す形になるからです。

思い切って、クラブの先っぽで当てるつもりで振ってみてください。感覚としてはやりすぎくらいで、ちょうどよく収まります。

グリップを短く持つ

グリップを短く持つと、クラブが操作しやすくなり、ヘッドの位置も安定します。指1本分か2本分、短く握るだけで変わります。

そのぶん飛距離は落ちます。ですから、いつもより1番手大きいクラブを持って、短く握って打つ、という組み合わせで使ってください。距離が合わないまま短く持つと、今度は届かない不安から力むことになります。

右足のつま先を少し開く

外から下りてくる自覚がある方には、これが効きます。

構えるときに、右足のつま先を少しだけ外に向けます。右足を後ろへ引く形でもかまいません。こうすると、ダウンスイングで右ひざが前に出にくくなり、クラブの通り道が確保されます。

やることは足の向きを変えるだけなので、ティーグラウンドでもフェアウェイでも試せます。

力みを抜いてから振り切る

シャンクが連続するときは、動き以上に力みが効いています。「また出たらどうしよう」と思いながら打つと、当てにいく動きが出て、手元がボールへ寄っていくからです。

打つ前に、一度クラブを目一杯強く握って、それから力を抜いてみてください。強く握った後は、自分でも分かるくらい手からも肩からも力が抜けます。その状態で振ります。

そのうえで、当てにいかずに振り切ってください。出たら出たで仕方がない、と思えれば一番いいのですが、そこまで割り切れないときは「今日はもう1回くらい出る」と先に決めてしまうほうが、かえって楽になります。

番手を替えて短く運ぶ

ここまで試して止まらない日もあります。そのときは、そのクラブを置いてください。

止まらないアイアンで距離を狙うより、番手を上げてハーフスイングで運ぶほうが確実です。グリーン周りなら、アプローチウェッジをやめてパターで転がしても構いません。バンカーからでもパターで出せる場面はあります。

かっこ悪いと感じるかもしれません。ただ、シャンクは林やOBまで一気に行くミスです。ここで大怪我をしないことが、そのホールのスコアには効きます。1打余分に使ってでも、次のホールへ普通に進めれば十分です。

練習場でシャンクを根本から直すには?

次のラウンドまでに直したい方は、ここからです。やることは1つで、手元が前に出ない通り道を作り直すこと。それだけです。

ボールを2つ並べて手前を打つ

一番効くドリルがこれです。

打つボールの向こう側に、もう1球置きます。置く位置は、手前の球を根元で打ったときにヘッドが当たってしまうギリギリのところ。そのうえで、奥の球に触れないように手前の球だけを打ちます

ヘッドが前に出れば奥の球に当たるので、その場で分かります。当たらないように振っていると、自然と腕が体の近くを通るようになります。

いきなりフルスイングで始めないでください。最初は腰から腰くらいの小さい振り幅で十分です。

外側にものを置いて振る

同じ考え方で、ボールの外側にものを置く方法もあります。

練習場にあるカゴでも、スティックでも構いません。ヘッドが外から下りてくると当たる位置に置いて、それに触れないように振ります。当たると音がするので、外から入っていることがその場で分かります。

自分では内から下ろしているつもりでも、外から入っていることは珍しくありません。当たった数がそのまま現状です。

グリップを体に引きつけて下ろす

ここまでの2つは、当たらないように振ることで通り道を覚えるドリルでした。もう1つ、手の動きそのものを覚える方法があります。

ダウンスイングで、グリップエンドを地面のほうへ引きつけながら下ろします。左手の小指、薬指、中指の3本をしっかり握っておくと、引きつけやすくなります。

トップからインパクトの位置まで、左手の甲を地面に向けて下ろす。この動きを3回、ボールを打たずに繰り返してみてください。クラブがなくてもできるので、家でも待ち時間でも試せます。

左足一本で立って打つ

右腰が前に出る自覚がある方には、これが効きます。

いつもどおり構えてから、右足をつま先立ちにします。体重が左に乗った状態で、そのまま打ちます。右足で踏ん張れないので、右腰を前に出そうとしても出せません。

何球か打って感覚がつかめたら、普通に構えて打ってみてください。さっきの感覚が残っているうちに、違いを確かめておくと身につきやすくなります。

一度に試すのは1つだけ

最後に、練習の進め方です。

ここまで4つ挙げましたが、全部を1日でやらないでください。3つ同時に試すと、何が効いたのか分からなくなります。今日はボール2つだけ、と決めて10球ずつ区切って打つほうが、結果的に早く終わります。

それと、疲れてきたら切り上げてください。疲れると集中力も握力も落ちて、フェースの向きもヘッドの位置もコントロールしきれなくなります。その状態で打ち続けると、崩れた動きのほうが身についてしまいます。

シャンクを直すときにやりがちなNGは?

よかれと思ってやったことが、シャンクを長引かせることがあります。ここでは、その代表的な4つを挙げておきます。

当てにいって手元をボールへ寄せる

シャンクが出た後は、どうしても丁寧に当てにいきたくなります。この気持ちが一番やっかいです。

当てたい意識が強いほど、右肩と右腰はボールへ近づいていきます。手元も同じように寄っていきます。丁寧に当てにいく動きそのものが、シャンクの形をつくっているということです。

代わりにやることは、力みを抜いて振り切ることです。振り切ったほうがミスが減る、というのは直感に反しますが、こと打点に関してはそのとおりになります。

外から入るのを直そうと内から振りすぎる

「外から下りているからシャンクが出る」と聞いて、内から下ろそうとする方は多いです。

ところが、内から入れすぎると、今度は遠心力でクラブが先端方向へ引っ張られます。ヘッドの通り道が前にずれて、やはり根元に当たります。外から入っても内から入っても、行き着く先は同じということです。

直すのは軌道の向きではなく、手元の通り道です。ボールを2つ並べるドリルが効くのは、向きではなく通り道を作るドリルだからです。

怖いからボールから離れて構える

これは応急処置の章でも触れましたが、大事なところなのでもう一度書いておきます。

離れて構えるのは、原因が「近すぎ」だった場合にだけ効きます。手元が前に出ているのが原因なら、離れるほど悪くなります。

自分がどちらなのかを見ないまま離れると、余計に出ます。出たからまた離れます。この繰り返しが「止まらない」の正体になっていることは珍しくありません。離す前に、見分ける。順番はこれだけです。

出たまま同じ球を打ち続ける

練習場でシャンクが出はじめたとき、直るまで打ち続けたくなる気持ちは分かります。ただ、これはあまりうまくいきません。

疲れと恐怖が乗った状態で打つと、さらに出やすくなります。そして、その動きを繰り返したぶんだけ、間違った形が身につきます。

いったんクラブを置いて、素振りに切り替えるか、その日は終わりにしてください。恐怖が強いときは、ショット練習そのものを何日か離れてしまってもかまいません。嫌なイメージが薄れてから戻ると、あっさり止まることがあります。

ウェッジやアプローチでシャンクが出やすいのはなぜ?

シャンクは短い番手で出やすいミスです。ここまで読んで、「自分はウェッジでしか出ていない」と気づいた方もいるのではないでしょうか。

ウェッジはフェースを開いて使う場面が多い

ウェッジでシャンクが増えるのは、フェースを開いて使う場面が多いからです。

ボールを高く上げたいとき、バンカーから出したいとき、フェースを右に向けて構えます。このとき、根元はフェースより前に出た状態になっています。そのまま下ろせば、先にボールへ届くのは根元のほうです。

開いて構えること自体は悪くありません。開いたぶん、フェースを戻しながら振る必要がある、というだけです。開くのが怖くなったら、まずはフェースを閉じたまま、転がして寄せる選択に切り替えてみてください。

アプローチで急に出るとき

30ヤードや40ヤードのアプローチで、急にシャンクが出ることがあります。フルショットでは出ないのに、なぜここで、と思われるかもしれません。

ふわっと上げようとすると、手元が浮きます。同時に、下半身がゆるんで右ひざが前に出ます。上げにいく気持ちが強いほど、この2つが同時に起きます。

振り幅が小さいぶん、手元のわずかなズレがそのまま打点に出ます。逆に言えば、手元さえ体の近くを通れば、小さい振り幅のほうが直しやすくもあります。

長いクラブで出るとき

短い番手で出るのが典型ですが、長いクラブで出ないわけではありません。

長いクラブは横振りになりやすく、遠心力でヘッドが前へ引っ張られます。この場合も、起きていることは短い番手と同じです。ヘッドが前にずれています。

対処も同じで構いません。手元の通り道を作るドリルは、番手を問わず効きます。

ゴルフのシャンクによくある質問

シャンクは上達の手前というのは本当ですか?

スイングを直している最中に出やすい、という意味では本当です。

外から下りてくる軌道を直そうとして内から入れすぎたときや、スライスを直そうとして体の開きを抑えたときに、シャンクは出てきます。どちらも、いままでと違う動きを試している最中です。

ただ、シャンクが出たこと自体が上達の証明かというと、そこまでは言えません。一定のレベルに達したら出なくなる、という種類のミスでもないからです。直している途中で出やすいミス。その程度に受け止めておくくらいで、ちょうどいいです。

練習場では出ないのにコースで出るのはなぜですか?

コースは1球しかないからです。

練習場なら、失敗しても次の球があります。コースでは、その1打がスコアになります。当てたい気持ちが強くなり、右肩と右腰がボールへ近づいていきます。この形が、そのままシャンクの形です。

逆に、練習場でだけ出る方は、球数と疲れを疑ってみてください。打ちはじめは出ないのに後半になると出る、というパターンなら、原因はスイングではなく体のほうにあります。

練習の後半になるとシャンクが増えるのはなぜですか?

疲れて、フェースとヘッドの位置をコントロールしきれなくなるからです。

集中力が落ちるだけでなく、握力も落ちます。手元がゆるめば、クラブは遠心力に引っ張られて前へずれていきます。何時間も打った後にシャンクが出はじめるのは、そういう理由です。

ここで無理をすると、崩れた動きのほうが身につきます。うまく打てているうちに終える、という考え方に切り替えてみてください。今日は少し早いかな、と感じるところで切り上げて構いません。

クラブの先に当たって右に飛ぶのもシャンクですか?

同じ打点のズレなので、仲間だと思って大丈夫です。先に当たるほうは、トゥシャンクと呼ばれます。

見分け方は球の出方です。根元に当たったときは右へ急な角度で飛び出しますが、先に当たったときは右へ真っすぐ、またはフェード気味に飛びます。

出やすいのは、内側からクラブが入りすぎている方です。それと、根元に当たるのが怖くて、無意識に先寄りで当てにいっている方にも出ます。この場合は、構えるときのボールの位置を少しヒール寄りにずらすと収まります。

シャンクと、右に飛ぶプッシュアウトやスライスの違いは?

飛距離と曲がり方で分かります。

シャンクは打った直後から低く右へ出て、飛距離がほとんど出ません。プッシュアウトはインパクト直後からまっすぐ右へ飛ぶ球で、スライスは出球の方向にかかわらず途中から右へ曲がっていく球です。

右へ飛んだけれど普通に飛距離が出ているなら、打点ではなく、フェースの向きか軌道の問題になります。同じ「右」でも直す場所が変わるので、飛距離が出たかどうかだけ先に思い出してみてください。

シャンクの出にくいクラブに替えれば直りますか?

ラウンド中の応急処置としては有効です。

止まらないときに、そのクラブを置いて別の番手に持ち替えると、それだけで出なくなることがあります。気持ちが落ち着いて直ることも珍しくありません。とにかくシャンクを打たないことが最優先の場面なら、これで構いません。

ただし、原因が消えたわけではありません。替えて余計にひどくなった場合は、番手が変わって構える距離も変わったことを疑ってみてください。近すぎても遠すぎても出るので、まずは立つ位置を測り直すところからです。

シャンクが怖くて振れなくなりました。どうすればいいですか?

怖さそのものが、シャンクを呼んでいる状態です。

「また出たら」と思いながら打つと、当てにいく動きが出て、手元がボールへ寄ります。避けようとした結果、避けたい形をつくってしまいます。

対処は2つあります。1つは、目標を上げすぎないこと。ピンを狙わず、花道や広いほうを向くだけでプレッシャーが下がります。もう1つは、怖さが強いときはショット練習をいったん離れることです。数日空けて戻ったら何事もなかったように打てた、という話は珍しくありません。

まとめ

シャンクは、ボールがクラブの根元に当たっただけのミスです。最後に要点を整理しておきます。

  • 原因は「手元が前に出る」「体が突っ込む」「フェースが開く」「構えのズレ」の4つに絞れる
  • 見分けるのは、出た球、当たった場所、出やすい番手、構えの4つ
  • ラウンド中は、立つ距離を直して、力みを抜いて振り切る。止まらなければ番手を替えて運ぶ
  • 練習場では、ボールを2つ並べて手前を打つ。1日に1つだけ試す

次の練習では、ボールを2つ並べるドリルを10球だけ試してみてください。全部直そうとしなくて大丈夫です。手元が前に出ているかどうかは、奥の球に当たるかどうかでその場で分かります。

シャンクが出ると、ゴルフそのものが嫌になる日もあると思います。ただ、これは打点が少しずれているだけのミスです。ずれた方向さえ分かってしまえば、直す作業は思っているよりずっと短くて済みます。

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